時間が経つと変わること

最近職場での飲み会が減った。

 

少人数の職場なので、昔はよく社内の人間と飲みに行った。

しかし最近はめっきり行くことがなくなった。

忘年会と後年に一、二回ほどだ。

酒の飲めない面子もいるので、それも理由の一つにあるのだろう。

 

私は割とよく、酒を飲む。

私以外に後輩のMとSも、これまたよく飲む。

なので飲み会が行われた時は大概この3人が最後まで残っているのだ。

 

二ヶ月ほど前、その酒飲みメンバーの一人、Sが会社を辞めた。

家庭の事情で職場から遠い実家に戻ったのだ。

そのSが先日会社を訪ねてきた。

嫌いで辞めた職場ではなかったので、再会をお互い喜んだ。

 

その際Sに、「月末にまたこっちの方来るので、飲みに行きませんか?」と誘われた。

私は二つ返事で「いいよ」と答えた。

 

その後、「タバコ休憩に行っているMのところで喋ってから帰ります」そう言い残して、Sは帰って行った。

仲の良かったMもその飲み会に誘っているのだろう。

ぼんやりと私はそう、考えた。

 

私、M、S、その面子を思い浮かべた時、なぜか私は漠然とした不安を感じた。

なんだ、この感情は。

不安を感じる要素など、一つもないはずだが。

 

しばらく考えて、私は思い至った。

不安、めっちゃあるやーん、と。

 

飲みに行かなくなったのは、三人で飲むとめちゃくちゃ長いのだ。

朝の三時、四時など当たり前で、いつも次の日が二日酔いで潰れるのだ。

「あ、ゲボ吐きそう」ってずっと思いながら生きて行かなくてはいけなくなるのだ。

数年前の忘年会など七時から開始して次の日の午前十一時まで飲んでいたのだ。

あれは、本当にきつかった。

年甲斐もなく帰り道、歩きながら白昼の往来でゲボ吐きそうなのを必死にこらえたのだ。

 

飲みに行かなくなったのは自己防衛だったのだなと今にして思う。

まあ、月末行くけどさ。